Scivola,scivola
火曜日の朝、ミラノ市内でスクーターの転倒事故が相次いだという。今年は暖冬のため、平年なら寒さ厳しいミラノでも地面が凍りついているはずなどないのだが、何故か?
その答えは、今週の月曜日に行われたデモ行進のせいだという。このデモは、ベルルスコーニ率いる中道右派連合Cdl(Casa della liberta')とミラノ市長を中心とし、イタリア全土から30以上もの市長たちが集結して行われた。当日は治安維持や労働条件の向上などを含めた生活環境の改善を国に訴える1500人もの市民たちが長い行列をつくり、シュプレヒコールを叫びながらミラノ市内を行進し、警察隊も500名を配備されるという大規模なものだった。
そして、デモの最中に盛り上がりすぎたデモ隊によってワックスの類が道路にまかれ、翌朝のスクーター通勤者に影響が出たというのだ。転倒者が相次いだだけでなく、スクーター利用者は通行を止められ、迂回せざるを得なくなったため、市内の交通は大混乱した。道路に付着したワックスを取り除く作業は困難をきたし、清掃車では取り除くことができず、結局は人の手で取り除くという地道で時間のかかる作業となった。
国民としては当然の権利を主張するデモだったが、結果的にはスクーター利用者を危険にさらし、無駄な掃除作業のために少なからずミラノ市財政を圧迫したことは確かだ。
交通事故が多発し、仕事場への遅刻者が大量発生した火曜日のミラノは治安維持・労働環境の向上どころの騒ぎではなかった。