Vol.3 潮の匂い。
潮の匂い、もうすぐだ。
辺りには、学校が終わったのか、サボっているのか、高校生らしき若者が増え始めた。彼らもきっとモンデッロへ向かうのだろう。水着とバスタオルを持っている。
しばらく併走していたが、見た目にノーマルなZipは本当に速い。しかし、2人乗りの50ccに負けてなるものかとこちらもアクセル全開。が、その差は全然縮まらない。そのうち道もかなり開けてきて、ついに未知の4速へ。
さすがは125cc。60km/h前後で悲鳴をあげている2人乗りの50ccを一気に抜き去ることに成功。しかし、80km/hを越えたあたりからフロントの接地感がなくなり、フワフワとした感覚に恐怖を覚える。
ひさびさの赤信号が迫ってきたのでシフトダウンを試みる。
さて、グリップはどちらに回したら良いのだろうか。グリップの印を目視し、3速へ落とし、軽くアクセルをあおり、回転数をあわせながらクラッチを放す。「グッワーン」「キュッ」とけたたましい音をあげ、凄まじいエンジンブレーキがかかって後輪がロック。1・2・3速はわりにクロスしてるのだが、4速はオーバードライブ以上に離れていた。はじめて乗る人は要注意。
ついに到着。モンデッロ。
中心街から、ヴェスパを飛ばすこと20分。待っていたのは驚くほど青い海と、白い砂浜。カラフルな足こぎボートに負けないくらいに、漁師たちの船も景色に華を添える。
パレルミターノが愛してやまないこの美しい海岸へは、中心街から直通バスが1時間に一本、専用バス806番(後部がオープンになっている)が出ており、観光客でも簡単に訪れることが出来る。
水揚げされたばかりのウニのスパゲティSpaghetti ai ricciや、蛤のグリルを試していただきたい。そして、次の目的地は、海の向こうにそびえ立つサンペレグリーノ山へ。