Vol.3 旧市街のニッチ
街角のそこかしこに壁龕が残る
旧市街を歩くと、しばしば建物の壁の一部に作られた不思議な壁龕(ヘキガン)に出会う。
まるで玄関のような大きなものから、なかには、鳥籠のような小さなものまで、かたちも様々だ。
ただし、それらには共通点がある。内に小さな聖像が入っていて、屋根や柵があり、聖像を守る小さい礼拝堂の役割を果たしている。
パレルモの場合、街の守護聖人であるロザリアが祀られていて、家々や集落を守ってくれる。
これら壁龕の伝統は旧い。貧しい農民時代の共同信仰の証しであり、祝い事があるたびに花で飾られ、その前に立ってお祈りをする習慣が、今でも残っている。
